目次
子どもに相続させたくない場合に取れる方法|相続欠格・相続人廃除とは?
親に暴力を振るう、暴言を浴びせる、借金の肩代わりをさせる――。
「実の子どもとはいえ、財産を相続させたくない」とお悩みの方は少なくありません。
法律では、子どもには原則として親の財産を相続する権利(相続権)が認められています。これは、介護をしなくても、親に暴言や暴力があっても、“子である”というだけで認められる権利です。
では、問題行動のある子どもに相続させない方法はあるのでしょうか?
1. 子どもに相続させない方法(1)相続欠格(民法891条)
相続欠格とは、本人の意思に関係なく、法律上当然に相続権が失われる制度です。
相続欠格が認められるケースは法律で限定されており、極めて重大な行為に限られます。
■ 相続欠格が認められるケース(民法891条)
- 被相続人を故意に殺害した、または殺害しようとして、刑に処せられた場合
- 遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した場合
などです。
通常の暴言や暴力といった家庭内トラブル程度では相続欠格に該当しません。
2. 子どもに相続させない方法(2)相続人の廃除(民法892条・893条)
相続人の廃除は、被相続人が意思表示をすることで、子どもの相続権を奪う制度です。
廃除が認められると、相続権だけでなく、遺留分も失われます。
■ 廃除が認められる要件
- 被相続人に対する暴力や継続的な虐待
- 重大な侮辱を加えた場合
- その他、被相続人に対する著しい非行があった場合
■ 裁判例で廃除が認められた例
- 親への暴行・暴言が長期間続いた事案
- 借金を繰り返し、親に多額の返済負担を負わせていた事案
いずれも家庭の平穏を著しく害したと判断されたケースです。
3. 相続トラブルを避けるためにできること
- 問題行動のある子どもへの相続を避けたい
- 死後のトラブルを防ぎたい
- 財産分配を明確にしたい
こうした場合には、生前に法的な対策を講じることが非常に重要です。
4. まとめ
相続欠格・廃除はいずれも例外的な制度であり、どんな場合でも使えるわけではありません。
状況によって取るべき対策が異なりますので、相続に不安がある場合は早めに専門家へご相談ください。



