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遺言無効確認訴訟

 平成26年9月29日付け中国新聞において,大阪高等裁判所が,公証人作成の遺言(「公正証書遺言(こうせいしょうしょいごん)」といいます。)が無効であると判断したとの記事が掲載されました。

 公正証書遺言とは,遺言者が遺言の内容を公証人に伝え,公証人がこれを筆記して公正証書による遺言書作成する方式の遺言です(民法969条)。公正証書遺言は,専門家である公証人が関与するから方式不備による紛争を回避できる,遺言書が公証役場に保管されるので,偽造・改ざんのおそれが少ない,といったメリットがあると言われています。

 しかしながら,上記事件においては,その公正証書遺言が無効であると判断されてしまいました。

 遺言は,民法に定める方式をみたす必要があるのですが,公正証書遺言の場合,「遺言者が遺言の趣旨を公証人に『口授(くじゅ)』すること」が一つの要件となっています。「口授」とは,遺言の内容を遺言者が公証人に直接口頭で伝えることです。

 しかし,最高裁は,遺言者が,公証人の質問に対し,言語をもって陳述することなく,たんに肯定または否定の挙動を示したにすぎないときは,「口授」があったとはいえないと判断しています。

 上記事件においても,大阪高裁は,「公証人が遺言内容を読み上げるのをうなずいて聞いていた」だけだと認定しており,おそらく,そのため「口授」があったとはいえず,公正証書遺言の方式をみたしていないから無効と判断したものと考えられます。

 遺言の作成や有効・無効の判断には専門的な判断が伴いますので,迷ったときには当事務所にご相談下さい。

 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 山口 卓

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