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遺言と信託

 「信託」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか。

 近年テレビでも取り上げられるホットな話題ですので「知ってる!」という方もいらっしゃると思いますが,法律相談をしていて「何だそれは?」と言われることもよくありますので,今回は信託について少しお話したいと思います。

 信託というのは,簡単に申し上げますと財産管理の手法の一つになります。スキームの組み方により使える場面は様々であり,時には委任契約,時には後見制度,時には遺言の代用などになり得ます。

 例えば,遺言をみてみましょう。本人死亡後の資産の承継先を指定しておけば,遺言の機能を持ちます。そして,信託は,それに留まらず,遺言よりも柔軟に資産の承継を指定できるものと考えます。

 どういうことか。よくご質問を受ける典型例としては,「Aさん夫婦にはお子さんがいない。Aさんは自分がなくなったら配偶者に遺産を遺したいと思っている。けれども配偶者が亡くなったらAさんの兄弟にその資産を承継させたい。どんな風に遺言書を書けばよいか。」というものがあります。

 この点,遺言では「(配偶者)に全て相続させる」として,後は,配偶者に「(配偶者)が亡くなったら(Aさんの兄弟)に遺贈してほしい」とか頼んでおくなどの方法になるかと思います。遺言により配偶者が相続して資産が配偶者のものになりますと,あとは配偶者の資産として配偶者の自由にできるものですので,さらにその先の承継先までAさんが口出しすることはできないからです。そして,配偶者が遺言を書かずに亡くなれば,上記事例ではお子さんがいないことを想定しておりますので,配偶者の親兄弟など配偶者の家系に資産が相続されていくことになります。

 しかし,信託契約では,実質的にその資産承継の順序を指定することが可能です。一例ですが,Aさんが委託者となり,Aさんの兄弟を受託者,当初の受益者をAさん,Aさんの死後の受益者を配偶者とし,Aさんと配偶者が亡くなったら信託契約を終了とし,残余財産をAさんの兄弟が承継する内容の信託契約を締結するなどです。このとき,委託者Aさんから信託財産の管理を委託された,受託者であるAさんの兄弟が,受益者であるAさん・Aさんの死後はAさんの配偶者のために信託財産を管理し,AさんやAさんの配偶者の死後に,上記財産を帰属されるということになります。

 遺言を書いていて様々なお悩みを持つこともあると思います。そのときは,お気軽に当事務所へご相談下さい。

 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 青山 慶子

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