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遺言書で自分の相続する財産がなかったら

 母親が亡くなった際に遺言書が出てきました。その遺言書では他の兄弟姉妹に対して財産を分け与える内容となっており,自分の取り分は全くありませんでした。

 そのような場合に,あなたならどんな対応をするでしょうか。母親が決めたことだから財産をもらうことは諦めるというのも一つの選択でしょう。

 しかし,法律上は遺産の一部をもらうことのできる遺留分(いりゅうぶん)という制度があります。遺留分とは,被相続人である母親の意思によっても奪うことのできない相続分のことをいい,法定相続分の2分の1又は3分の1と定められています(民法第1028条)。このように自分には財産を渡さないという遺留分を侵害するような遺言書があった場合には,遺留分減殺(げんさい)請求権という権利を使うことによって,最低限の自分の最低限の取り分を守ることができるのです。この遺留分という制度は,遺族の生活保障という意味合いも含んでいるものであり,母親の遺言に反することとなっても何ら行使することをためらう必要のないものです。

 具体的な遺留分の計算には,相続人や生前に贈与があったかどうか等の調査が必要となってきますので,自分の権利である遺留分が侵されているかどうかの判断は取り分が全くないというような場合を除き自分で行うのは難しいことが多いです。

 また,遺留分は,相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知ったときから1年間行使しないときは時効によって消滅してしまいます(民法第1042条)。このため,被相続人が亡くなったことを悲しんでいたり,遺留分を行使しようか悩んでいるうちにあっという間に期間制限にかかってしまうこともあります。

 そのため,遺言書等による自分の相続財産の取り分がかなり少なく遺留分を侵害しているのではないかと思った際には,早期に専門家の助力を受けながら解決に向けて動き出す必要がありますので,相続でお困りの際には早めにご相談下さい。

 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 城昌志

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