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相続(その4)

 前回のコラム(2012年10月12日掲載)では,「法定相続分」についてお話ししました。
 今回のコラムでは「遺言」についてお話しします。

1 遺言とは

 遺言とは,一般的には「自分の死後のために,生前に言い残しておく言葉」を意味します。
 社会の中には,遺族らは亡くなった方の意思をできるだけ尊重し,その実現を図るべきだという意識が 広く存在しており,法律(民法)においても,そのような意識を尊重して,遺言の制度を設けています。
 遺言の制度は,簡単に言うと,遺言者が生前に言い残した身分上または財産上の事柄について,遺言者の死後にその効力を認め,その実現を確保するための制度です。

2 遺言の特色・要件

 遺言の効力が発生したときには,遺言者はこの世にいません。  
 そのため,残された遺言の内容が遺言者の真意なのかどうか,また,偽造されたものかどうかを確認することは,なかなか困難です。
 そこで,民法は,遺言者の最終的な真意を確保し,遺言の偽造を防ぐために,遺言について厳格な要件を定めており,その要件を欠く遺言は無効としています。
 以下,遺言の特色・要件について見てみましょう。

(1) 遺言の要式性

 遺言は,民法が定めた方式に従わなければならず,方式に反するものは無効となります(民法967条~984条)。
 遺言の方式としては,大きく分けて「普通方式」(自筆証書遺言,公正証書遺言と秘密証書遺言の3種類)のほか,「特別方式」があります(「弁護士コラムvol.26」参照)。

(2) 遺言の撤回

 遺言者はいつでも遺言の全部または一部を撤回することができます(民法1022条)。
 また,新たに作成した遺言の中に,以前の遺言の内容と矛盾する部分がある場合,その部分については,以前の遺言が撤回されたものとみなされます(民法1023条1項)。遺言の対象としていた財産を,後日,遺言者が生前に処分(売却・廃棄など)した場合も同様です(同条2項)。

(3) 代理は許されません。

 遺言は,遺言者の最終的な真意を確保するための制度ですので,必ず遺言者本人によりなされなければならず,代理人による遺言は無効です。 
 なお,未成年者であっても15歳に達すれば,親権者の同意なく,遺言をすることができます(民法961条)。

(4) 遺言は法律で定められた事項に限りすることができます。

 法律で定められた事項として,相続分の指定(民法902条),遺産分割方法の指定・遺産分割の禁止(民法908条),遺贈(民法964条),遺言執行者の指定(民法1006条),推定相続人の廃除とその取り消し(民法893条,894条),子の認知(民法781条2項)などがあります。
 それ以外の事項については,遺言をしても法的な効力は生じないと解されています。

 遺言などの相続手続きについては、まずは当事務所にご相談ください。

 執筆者:山下江法律事務所 弁護士 田中伸

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